2017年10月25日水曜日

#5

みなさん お元気ですか?


2002年に作陽高校を卒業しました谷口香織と申します。私は現在、美作市立美作中学校に音楽科の教諭として勤務しています。


高校の3年間は、音楽科で過ごしました。私たちのクラスには、音楽を専門的に学ぶために岡山県以外から入学しているクラスメイトが多く、いろいろな地域の方言が飛び交うなか、音楽と共に毎日を楽しく過ごしていました。高校時代を振り返ると、私の中の「音楽」の礎となる経験を数多くしたように思います。ソルフェージュや音楽理論といった専門科目の他に、合奏や合唱といった全学年で取り組む授業があり、1つの作品を多くの仲間たちと時間をかけて創りあげていくこと、そしてそれを演奏会という場で多くの方に聴いていただくこと、そうやって「音楽」は創られ広がっていくのだと身をもって経験することのできた高校時代だったように思います。


卒業後は、中学校・高等学校の教員免許状を取得するため、くらしき作陽大学へ進学し、教育実習は作陽高校でお世話になりました。今、音楽と共に生活している私があるのは、作陽のおかげと言っても言い過ぎではないと思っています。


中学校に勤務して、自分自身が生徒だったころや教員になるために勉強していたころには知らなかったことを、数多く経験しました。授業の準備はもちろん、学級や部活動に関わること、事務的な業務もこなします。遅い時間まで帰れないことも多くありますが、この仕事にやりがいを感じています。生徒たちに直接関わることができるのは、中学校生活の3年間しかありませんが、このほんの少しの期間でも生徒の人生に関わることができることに、喜びと責任を感じます。


昨年度初めて、私が音楽の授業や部活動で関わった「教え子」が作陽高校の卒業生となりました。在校生にも「教え子」たちがいて、数年後にはまた卒業生となっていくことに、不思議な思いを抱くと共に嬉しく思っています。


教員として働く中で、悩んだり、困ったり、挫折しそうになったことは数多くありました。その中で、私の支えになったのは目の前にいる生徒たちの姿はもちろんですが、教師を目指した時の思い、作陽で出会った恩師や仲間たちの励ましでした。高校生のみなさん、作陽での出会いは一生の宝物だと思います。そんな出会いを大切にしながら学校生活を送ってください。