今私は、国内製薬企業に在籍しておりますが、人事異動により現在はアメリカのボストンで働いています。ボストンはアメリカの北東部に位置し、アメリカの中でも最も歴史の古い街のひとつです。アメリカ建国の歴史を彩る見どころやボストン美術館、ボストン交響楽団、スポーツ(野球:レッドソックス)など、興味の対象が盛りだくさんな街です。
私が働いている製薬業界では、近年数多くの製薬企業がグローバル規模での医薬品の販売、研究開発を行なっており、その一環として、海外の製薬企業の買収や大学や研究機関と協同で研究開発するなど様々な活動を世界各国で行っています。当社においてもアメリカの会社を買収しアメリカ、カナダで事業を行なっています。
私は、その現地の会社にAccounting Managerとして働いており、主な仕事として国内親会社への決算報告や親会社との連携をスムーズにするなどをしています。当然、仕事では英語でやり取りをするわけですが、語学はもちろんのこと相手の慣習や文化など日本と異なることが多く、コミュニケーションの難しさを日々痛感しているところです。しかし、自分の意見や考えを主張しなければ、アメリカでは受け入れらない風潮があるので、いくら英語が下手でもお互いが納得するまでコミュニケーションをとるようにしています。まだアメリカに来て間もないですが、よく言えばたくましく、悪くいえばずうずうしくなったと思っています。また、日々の仕事では疲れる反面、一生懸命努力して何かを得られる達成感はあり、今ではそれを楽しめるようになってきました。直近では、数百ミリオンドル(数百億円)の企業買収プロジェクトを完遂できてほっとしています。日本で働く環境とは違いますが、「こうしたい!」と本気で願い行動することが重要だと実感しています。今、様々な業種の日本企業が海外に進出していると思います。私が高校生の時と比べると世界との距離はかなり緊密になったと思います。皆さんも社会人になった際に突然「アメリカに行ってもらう。」と言われる日が近いかもしれませんね。
これから大学生や社会人になる節目には、今まで自分が何をしてきたのか見つめる時期が必ず来ると思います。私の場合、企業への就職活動がまさにそのときでした。その際に、人としての在り方や部活動に真剣に打ち込んだことなど高校生活で経験したことが今の自分を形成していると気づきました。皆さんも作陽高校で学んだことを社会で活かすときが来ます。一日一日を大切にお互いがんばりましょう。